【合同会社の決算処理】書類作成から法人税確定申告納税まで自分で行う具体的な手順

合同会社の決算と法人税の確定申告を自分で行う方法

1人社長などの合同会社を設立した場合、決算書類の作成や法人税の確定申告をどうするか悩んでしまうことと思います。

というのも、税理士にこれらを依頼しようと思うと顧問契約含め最低でも年間で20~30万円は必要になってくるからです。

ただ、本当に小さい会社で、行っている業務内容もシンプルで経理も簡単なものばかりである場合、税理士に頼まず、自分の力で決算書類の作成と法人税の確定申告を行うことが可能です。

そこで今回は、自分で決算書類の作成と法人税の確定申告、各種税金の納付を行う方法について、ステップごとに詳しくお話していきます。

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決算書類の作成と法人税の確定申告のスケジュール

まずはじめに、1人社長の合同会社の場合の決算書類の作成や法人税の確定申告の大まかなスケジュールについてお話していきます。

日程作業内容
期末日金種表や棚卸表などの作成
期末から約4週間決算処理や決算書類の作成
期末から2ヶ月以内申告書の提出や納付

基本的には上記の表に記載の通り、会社設立時に決めた事業年度(4月1日~3月31日など)の期末日に棚卸しなどを行い、現時点で保有している金品や物品を計数し、会計ソフトに入力していきます。

そして、期末(新事業年度開始日)から4週間ぐらいまでに、会計ソフトで決算処理を行い、決算書類などを作成していきます。

その後、期末から2ヶ月以内に各種税金の申告書を作成提出、納付を行うという流れになります。

1人社長の合同会社の場合、株式会社などが行わなければならない株主総会などの集会を行わなくて良いため、上記のようなシンプルな流れ、かつ1人で作業を進めていくことができます。

合同会社の決算や確定申告で作成する書類について

次に、合同会社の決算や確定申告で作成しなければならない書類について、ざっくりとまとめてお話していきます。

決算で作成する書類(期末から約4週間)

合同会社の場合は株式会社とは異なり、株主総会のような集会を開かなくても良いため、必要最低限の書類(計算書類だけ、事業報告のための書類などは不要)の準備をすればOKです。

具体的には、以下の書類を作成していきます。

  • 貸借対照表(バランスシート、B/S)
  • 損益計算書(PL)
  • 個別注記表

これらの書類は後ほど行っていく法人税の申告書に添付していくものですので、そのつもりで決算書類の作成を行っていくといいと思います。

なお、貸借対照表と損益計算書については書類は基本的には日々の仕分けや期末に行う棚卸しの結果などを会計ソフトに入力し、決算処理(来年度収めるべき各種税金を計算してそれらを未払い法人税額として仕分け計上するなど)をやっていけば、後は「決算処理」というボタンを押すだけで簡単に作成することができます。

個別注記表については雛形がありますので、特に必要な場合を除いてはそれを活用していけば簡単に書類を作成することができます。

シンプルな事業で規模も小さい場合、決算書類の作成だけであれば勉強時間も含めて1~2日ほどで作成することができると思いますので、一つづつわからないことがあったら調べたりして、コツコツと作業を進めていきましょう。

>>【合同会社の決算】決算書類作成のための期末処理を自分行う具体的な手順

各種税金の確定申告や納付で作成する書類(期末から2ヶ月以内)

決算書類が作成できたら、次は各種税金の確定申告や納付に使う書類を準備していきます。

具体的に作成していく主な書類は以下のとおりです。

税務署に提出する書類

  • 別表一(一)
    各事業年度の所得に係る申告書
  • 別表一(一)次葉
    各事業年度の所得に係る申告書
  • 別表二
    同族会社等の判定に関する明細書
  • 別表四
    所得の金額の計算に関する明細書(簡易様式)
  • 別表五(一)
    利益積立金額及び資本金等の額の計算に関する明細書
  • 別表五(二)
    租税公課の納付状況に関する明細書
  • その他(必要に応じて準備する)

県税事務所に提出する書類

  • 第六号様式
    法人道府県民税・法人事業税・地方法人特別税の申告書

市役所に提出する書類

  • 第二十号様式
    法人市町村民税の申告書

先ほど紹介した決算書類とは異なり、これらの法人税の申告書類は会計ソフトの基本機能では作成できない場合がほとんどです。

これらの書類を自力で作成する場合は、法人税の確定申告関連の解説書付属のエクセルソフトを使うのがこれまでの一般的なやり方でした。

法人税の確定申告の関連書類

こういった書籍を利用すれば、法人税の申告書類を一枚づつ、中身を理解しながら作成していくことができます。

ただし、この方法だと中身を全て理解しながら数字を入力して申告書類を作成するため、かなり時間がかかってしまいます。

税務申告は本来の会社業務ではないため、なるべく手短に済ましたいと思う人が多いのではないかと思います。

そこでおすすめしたいのが、法人税の確定申告に特化したWEBサービスです。

例えば、当社が利用しているのは「法人税申告書作成ソフト 全力法人税」というWEBサービスで、会計freee(日々の仕分けデータや決算情報が入っている)と連携でき、そのデータを引き継いで法人税の各種書類を1日程度で作成することができるというものです。

自分でできる!法人税申告書作成ソフト「全力法人税」

出典)自分でできる!法人税申告書作成ソフト「全力法人税」|japanex

費用は年間約2万円となっていますが、税理士さんを通すより格安で、参考書籍を見ながら何日も掛かってエクセルで申告書を作成するより断然簡単です。

基本的にはマニュアルに従って操作していくだけですし、つまづきやすい箇所については丁寧な解説も付いていましたので、素人の私でも簡単に申告書を作成できました。

合同会社の決算と法人税の確定申告を自分で行う方法

会社の各種税金の申告書については、どのような方法で作っていくのかを決めた時点で、どれぐらいの負荷になるかその程度がガラッと変わってきますので、しっかりと検討してみるのが良いと思います。

>>【合同会社決算後】確定申告書類(法人税、事業税、住民税)を自分で作成する方法

法人税の申告書類の提出と税金の納付について

上記の申告書類が完成したら、それらの書類を税務署や県税事務所、市役所に提出し、税金の納付を行っていきます。

提出期限については、ほとんどの地域で期末日から2ヶ月以内となっていますが、少し余裕を持って提出しておいたほうが安心です。

税務署での申告書の提出と税金の納付手続き

税務署で法人税の確定申告と納税を行う

税務署の方には上記で作成した書類一式を提出していきます。

  • 別表一(一)
    各事業年度の所得に係る申告書
  • 別表一(一)次葉
    各事業年度の所得に係る申告書
  • 別表二
    同族会社等の判定に関する明細書
  • 別表四
    所得の金額の計算に関する明細書(簡易様式)
  • 別表五(一)
    利益積立金額及び資本金等の額の計算に関する明細書
  • 別表五(二)
    租税公課の納付状況に関する明細書
  • その他(必要に応じて準備する)

申告書類の提出に不安がある場合、税務署の相談窓口で必要なものが揃っているか、事前確認してもらうのも一つの手です。(要予約、無料)

なお、税務署に提出する書類は返却してもらえませんので、提出前に必ず控え(コピー)をして、それも一緒に窓口で提出して控え(受領印を押してもらったもの)だけその場で返してもらいましょう。

税務署に提出する法人税の確定申告の控えには判子が押される

確定申告書類の提出が終わったら、書類に記載されている以下の税金(国税)を支払っていきます。

  • 法人税
  • 地方法人税

税金は他の金融機関でも支払うことができますが、支払額が少額な場合はその場で税金を支払うための申請書(窓口で受け取ることができます)に記入し、支払っていく形がいいでしょう。

法人税と地方法人税の納付書

支払いには下記のような納付書(毎年11月ごろ送られてくる年末調整と確定申告の書類が入った封筒の中にある、ない場合は税務署で発行してもらえる)に提出した確定申告書類の数字を書き写せばOKです。

わからない場合は、窓口の人に聞けばその場で教えてくれます。

法人税の領収書

支払いが終わったら、上記のような領収書(法人税と地方法人税の分、2枚)を発行してもらえますので、それを受け取れば税務署での国税(法人税、地方法人税)の確定申告は完了です。

県税事務所での申告書の提出と税金の納付手続き

都道府県税事務所で申告書の提出と納税

県税事務所には下記の申請書類を提出していきます。

  • 第六号様式
    法人道府県民税・法人事業税・地方法人特別税の申告書

県税事務所に提出する書類は基本的には返却してもらえませんので、提出前に必ず控え(コピー)をして、それも一緒に窓口で提出して控え(受領印を押してもらったもの)だけその場で返してもらいましょう。

県税事務所に提出した書類の控え

そして、申請書に記載された額の以下の税金を支払っていきます。

  • 法人事業税(所得割)
  • 地方法人特別税
  • 法人都道府県民税(法人税割、均等割)

書類の提出と税金の支払いはどちらも期末日から2ヶ月以内が期限になっていることが多く、申告書の提出と支払いが別日になってもOKです。

県税事務所で法人県民税の支払い領収書

税金を納付したら上記のように受領印を押した領収書をもらえますので、それを受け取ったら県税事務所への申告と納付は完了です。

市役所での申告書の提出と税金の納付手続き

市区町村役場で法人市民税を支払う

市役所の方では、以下の書類を法人市町民税課の窓口に提出していきます。

  • 第二十号様式
    法人市町村民税の申告書

この書類も基本的には返却してもらえませんので、提出前に必ず控え(コピー)をして、それも一緒に窓口で提出して控え(受領印を押してもらったもの)だけその場で返してもらいましょう。

市役所に提出した書類の控え

そして、申告書に記載された数字を元に納付書を作成し、下記の税金を納付します。

  • 法人市町民税

納付書の記入方法は窓口の人に聞けば丁寧に教えてくると思います。

こちらの場合、窓口で支払うことができる場合と、同じ建物内にある納税窓口を利用する場合が分かれている場合がありますが、基本的には申告書の提出と納税を一緒のタイミングで行っておくといいでしょう。

法人市民税の納付領収書

支払いが終わったら領収書を受け取り、市区町村役場での申請と納税はおしまいとなります。

お疲れさまでした。

これで、合同会社の決算と法人税などの確定申告、納税が完了です。

最後に一言

今回は、【合同会社決算処理】書類作成から法人税確定申告納税まで自分で行う具体的な手順についてお話しました。

1人社長、かつ業務内容がシンプルで複雑な税務を必要としない場合、税理士を通さなくても自力で決算書類を作ったり、確定申告や納税を行っていくことができます。

会計ソフトがあれば決算書類はすぐに出来上がりますし、法人税の確定申告書類についても専用のWEBサービスを利用すれば、1日で全ての申告書類が出来上がります。

会社を設立したら毎年1回はやらなければならない作業ですので、できるだけ費用をかけずに、簡単にできるよう工夫をしておくといいと思います。

是非参考にしてみてくださいね。

それでは!

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